障害者にとってテレワークでのお仕事にメリットはあるの?
三重県にも障害者向けのリモートワーク求人はあるの?
上記のお悩みを解消いたします。
こんにちは!就労支援事業所ミライクの山下です。三重県松阪市で、病気や怪我による障害でお仕事にお困りな方に就労支援を行っています。
時代の変化に伴い、人々の「時間」に対する考え方が変わっています。そのためか、近年は「テレワーク」や「リモートワーク」の求人が増えてきています。
「テレワーク」は、通勤時間がいらないため、通勤が苦手な障害者にとって人気があります。しかし、本当に障害者にとって「テレワーク」はメリットがあるのでしょうか?
今回は、障害者のテレワークについて解説するとともに、三重県内にある障害者テレワーク求人について解説いたします。
目次(見たいところからチェック!)
テレワークとは
テレワークとは、従業員が会社に出社せず、以下のような場所で業務を行うことを言います。
- 在宅
- カフェやホテル
- サテライトオフィス(本社以外で、会社のオフィスとしての機能を持つ場所)

近年の「働き方改革」の一環として、ライフワークバランスの確立や、地方在住の人材がと業務を行う機会が得られます。
似た言葉に「リモートワーク」があります。この「リモートワーク」、実は明確な定義はありません。どちらも、会社以外の場所で、主にパソコンとネットを使って仕事を行うという意味では、同じですが、明確な線引がなされていないようです。
テレワークに関する障害者のメリット・デメリット
では、テレワークは障害者にとってメリットでしょうか?デメリットでしょうか?どちらとも言えるポイントがありますので、整理してみましょう。
障害者におけるテレワークのメリット
障害者におけるテレワークのメリットとしては、以下のようなものが考えられます。
- 通勤の負担がない
- 対面でのコミュニケーション頻度が少ない
- 慣れた環境で業務ができる
障害によって、得意なことや苦手なことは人それぞれですが、「通勤が苦手」という方は一定数いらっしゃいます。例えば、身体障害によって、「移動」する場合に車いすや他者の支援が必要という方にとって、通勤は負担が大きい時間といえます。
精神障害や発達障害の例を考えると、通勤で電車やバスなどを利用する場合に、人混みの中移動する必要があるため、「すごく疲れてしまう」という特徴がある方もいらっしゃいます。

また、些細な環境の変化に対して、敏感に反応する方もいらっしゃるため、集団で生活する会社内での業務は、思いもよらないストレスを感じる可能性があります。
このような特徴を考えると、通勤の負担がなく、他者との関わりも減り、慣れた環境でお仕事をすることができるテレワークはメリットが大きいように感じます。しかし、実はメリットだけでは無いことを理解する必要があります。
障害者におけるテレワークのデメリット
障害者におけるテレワークのデメリットとしては、以下のようなものが考えられます。
- すぐ相談できる人が近くにいない
- パソコン操作に慣れている必要がある
- 時間管理がしっかりとできる必要がある
対面でのコミュニケーション頻度が少なくなるということは、「誰かに相談しづらい環境」とも言えます。テレワークの場合、相談が必要な場面では、チャットや電話などを活用してコミュニケーションをとることから、口頭での気軽な相談はできません。

このことからも、パソコン等を使用したコミュニケーションが中心となります。当然、仕事もパソコンを使用して、データや資料、情報のやり取りを行うため、パソコンスキルを一定ラインまで身につけておく必要があります。
そして、とても大切なのは時間の管理です。テレワークは時間をしっかりと管理できる人でないとなかなか難しい働き方といえます。学生時代、「家では勉強できないけど、図書館や塾に行けば勉強がはかどる」という方もいたのではないでしょうか?なにかに集中して取り組む場合、「普段の生活と異なる環境」というのはメリハリの部分でもとても大切です。

障害者におけるテレワークの結論
障害者におけるテレワークの結論として、自身の障害特性を十分に理解した上で、「何を目的にテレワークで働きたいのか」を明確にすることが大切です。
特に、「通勤などの肉体的な負担を軽減することが目的」という場合に、テレワークの働き方はとても効果的に活用できるでしょう。
一方、「人とのコミュニケーションが苦手だから、人と会わないようにすることが目的」という場合は要注意です。通勤であろうがテレワークであろうが、「コミュニケーション」は必須で行われます。
自身の得意なコミュニケーションと苦手なコミュニケーションを明確にすることで、効果的にテレワークを活用する必要があります。
三重県内のテレワーク求人
三重県内には、一体どのような障害者向けテレワーク求人があるのでしょうか?簡単にポイントを見てみました。(2022年5月4日時点での情報です)
事務サポート
書類作成や営業管理、電話対応等の事務サポートに関するお仕事があります。ExcelやWordなど、オフィスソフトの基本的な操作能力が必須とされています。自宅内にWi-Fi環境が必須となっているため、会社から支給されたパソコンを使用して、自宅で業務を行うイメージです。
このお仕事では、業務内容に「電話応対」と書かれているため、例えば、会社にかかってくる電話の窓口をテレワークスタッフが対応する可能性があります。
予期せぬ電話がかかってきても、その場で解決せず、一旦保留として本社スタッフの指示を仰ぐなど、「冷静な状況判断能力」が求められる可能性があります。

エンジニア
インターネットのサーバー管理や保守点検の業務があります。これは、完全なIT業務です。スタッフはITに関する専門的なスキルをもって業務を行うため、完全な初心者では難しいという業務でもあります。一応、「研修」を設けられている様子なため、過去にITに関するお仕事を経験しているスタッフであれば、トライできるかもしれません。

設計関係
CADといわれるスキルを使用して実施する設計のお仕事があります。設計では、製図ソフトを活用して、必要な情報を入力することで、3次元の設計図を作成することができます。スキルのレベル差の大きいものであるため、「初心者OK」から「経験者」まで幅広い募集条件があります。
会社から支給されたパソコン等を使用して実施することが想定されますが、良質なネットが必要であると考えられるので、自宅のWi-Fi環境を見直す必要があるようなお仕事です。(これらは、実施する業務によって変わります)

障害者がテレワークで失敗しないためには、どうすれば良いのか?
障害者にとってテレワークは良い面と悪い面の両方があります。誤って、悪い面の影響を大きく受けてしまうと、仕事が長く続かない可能性があります。1つ、とても大切なことは「自分の障害特性を主観的と客観的に知る」というものがあります。
就労支援事業所では、自分自身の得意なことを見つけ、苦手なことを理解するための機会を得ることができます。弊社の施設では、「仕事のプロ」「福祉のプロ」「医療のプロ」が連携して、障害を持った方のお仕事をトータルサポートしています。
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